衆院選 2008 7 26
自民党は、政治的逆風が収まるまで、
なるべく衆議院選挙を先延ばしにしたいと考えていますが、
結果は、同じになるかもしれません。
庶民出身の政治家が減少し、二世議員が激増した自民党は、
あまり気にしていない様子ですが、
今も昔も、どこの国でも、物価高は、庶民の不満となります。
そういう不満が、与党に向かうのは、今も昔も、どこの国でも、同じです。
来年まで、衆議院選挙を先延ばしにしても、
現状では、物価高は収まるように見えません。
庶民生活を経験していない政治家、
つまり、二世議員が激増した自民党は、
物価高を政権の危機として感じていない様子です。
こうした自民党の構造を考えれば、
将来的には、自民党は「富裕層の政党」、
民主党は「庶民層の政党」に変わって行くのでしょうか。
内閣支持率 2008 1 19
外国では、物価上昇が「政権への不満」につながります。
これは、日本でも、同じことが言えるでしょう。
(日本では、2007年秋、身近な食品が値上げラッシュの秋となりました)
もちろん、一般大衆は、
インフレやデフレという専門用語は知らないでしょうが、
毎日の買い物を通して、本能的には理解しているでしょう。
政府の規模 2008 3 29
また、岩田規久男氏の本を取り上げましょう。
書名 「小さな政府」を問いなおす ちくま新書
(以下、引用)
第二章 知られざる戦後日本の社会主義革命
日本の政府は高度成長期までは比較的小さかったが、
高度成長期の終わりから1970年代にかけて急速に大きくなった。
この時期に「大きな政府」を作り上げたのは、
田中角栄による「社会主義革命」だった。
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地域格差の是正を早くから政治課題に取り上げたのは、
自民党の田中角栄であった。
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田中は首相になる、はるか前から、道路整備こそ、
(都市の)過密・(地方の)過疎の弊害を同時に解消し、
地域格差をなくす切り札であると考えていた。
しかし、道路を全国あまねく整備するには膨大な資金がいる。
考えあぐねた末、
田中は揮発油税を道路整備の財源にするというアイデアを思いつき、
1953年に、議員立法で「道路整備費の財源等に関する臨時措置法」を作った。
これが道路特定財源の始まりである。
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以後、道路特定財源は打ち出の小槌のごとく道路建設に使われることになった。
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田中は、「地方も、農民も、中小企業も、零細小売業も、みな弱者であるから、
強者から金を取り上げ、強者の活動を制限して助けなければならない」という。
当時の社会党や共産党は「自民党は大企業の利益を優先する党で、
庶民の敵だ」という論陣を張って党勢を拡大しようとした。
しかし、角栄型自民党の実態は弱者の味方だったのだから、
社会党や共産党が自民党に勝つことは到底できない相談であった。
(以上、引用)
社会主義というと、福祉や医療を連想するでしょうが、
こうした、田中角栄方式の社会主義も、あり得るでしょう。
もちろん、どのような方式の社会主義も、国家の政策となるでしょう。
自由主義か、社会主義か。
どちらの政策も、正しいと思います。
しかし、どちらの政策を取るべきか。
それは、国民に聞くべきです。
日本の政治は、「お上が決めたから、国民は従え」という方式が、あまりにも多すぎると思います。